成果

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本プロジェクトによる研究成果の一般社会への還元(応用)事例、被引用事例ほか

JIPデータベース無形資産に関する付帯表が明らかにした成果は、2つの報告書に引用されました。

日本企業における職業訓練などにおける人への投資が、他の先進諸国と比較して著しく減少しているという研究成果が、内閣官房の報告書「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 ~人・技術・スタートアップへの投資の実現~」(2022年6月7日)、および環境省の報告書において引用されました。(2023年2月2日)

経産省の『サービス生産性レポート』で引用されました。

本プロジェクトの生産性動学分析が経産省の『サービス生産性レポート』(2022年3月)で引用されました。

中小企業政策審議会金融 小委員会の資料で引用されました。

深尾京司「アベノミクス下のビジネス・ダイナミズムと生産性上昇」(2021年)における経済センサスを使った市場集中度に関する分析結果が、中小企業政策審議会金融小委員会の資料(2022年2月)で引用されました。

本プロジェクトの日本における市場の淘汰機能の停滞に関する研究が、政府の報告書で引用されました。

内閣府「選択する未来2.0」2021年6月では「選択する未来1.0が提案を行った2014年以降も、全要素生産性の伸びは高まっていない(図6)。この背景にはいくつかの課題がある。第一に、経済の新陳代謝の停滞である。中間報告でも指摘したが、中小企業の全要素産性の伸びを見ると特に生産性の高い企業が退出していることが押下げ要因となっている(図7)。その背景について引き続き分析を行うとともに、優良な中小企業の事業承継の支援を徹底して進めていく必要がある。新規参入による押上げも小幅にとどまっており、スタートアップを生み出し、かつその規模を拡大する環境を整備する必要がある。」としているが、その根拠とされている星教授提出資料は、⾦榮愨・権赫旭・深尾京司 (2008)「第8章 産業の新陳代謝機能」深尾京司・宮川努編『⽣産性と⽇本の経済成⻑:JIPデータベースによる産業・企業レベルの実証分析』東京⼤学出版会」、池内健太・⾦榮愨・権赫旭・深尾京司(2018)「中⼩企業における⽣産性動学:中⼩企業信⽤リスク情報データベース(CRD)による実証分析」RIETI Discussion Paper Series 18-J-019」に基づいており、本プロジェクトの成果が、中小企業政策やスタートアップ促進策に影響したと考えられる。

本プロジェクトの日本の無形資産投資が停滞しているとの結果が政府の報告書で引用されました。

2021年3月閣議決定の『科学技術・イノベーション基本計画』で「JIPデータベース2018。日本の無形資産投資対GDP比は他国と比べて低く、特に経済的競争力投資は低水準で推移。」と引用され、また『賃金・人的資本に関するデータ集』内閣官房 新しい資本主義実現本部事務局でも日本の人的投資が他の諸国より突出して低いとのJIPおよびJIPが参加しているINTANプロジェクトの結果が引用された、また内閣府「選択する未来2.0」2021年6月では、「第二に、付加価値生産性の向上に大きな役割を果たす無形資産投資の伸び悩みである。デジタル化の遅れに加え、特に人材投資や組織改編の投資を含む経済的競争力投資は、企業による教育訓練投資が伸び悩む中で極めて低い水準にとどまってきた(図8)。無形資産投資、特に人的投資の不足に関する日本政府の認識に影響したと考えられる。」としているが、この図8では、JIPデータベースの宮川努教授らによる無形資産投資データが使われている。このように本プロジェクトの成果は、日本の無形資産投資不足に関する政府の認識に大きく影響した。

[対談]深尾京司×森川正之「日本の生産性を高めるには」

『経済セミナー』日本評論社 2017年8・9月号(通巻697号)に、[対談]深尾京司 × 森川正之「日本の生産性を高めるには」が掲載されました。
https://www.ier.hit-u.ac.jp/Japanese/697_fukao_morikawa.pdf

JIPデータベース

・2017年度『通商白書』、内閣府2017年『年次経済報告』、2017年『労働白書』等に引用。
・日本を代表する生産性データベースとして、EU KLEMSプロジェクトに採用。
・本データベースにより、2000年第半ば以降の日本の生産性停滞の主因が資本蓄積の低迷にあることを突き止めた。内閣府特命担当大臣(経済財政政策)主宰の研究会『選択する未来2.0』の中間整理資料(2020年7月)に引用。

中小企業の生産性動学の分析
中小企業庁と連携し、信用保証協会のミクロデータ(CRD) を利用したサービス産業を中心とする中小企業の生産性動学について分析した。その結果の多くは、中小企業庁2017年度『中小企業白書』に引用。
日本の政府統計ミクロデータを利用した分析
OECDにおける雇用と生産性のダイナミクスの国際比較分析プロジェクトDynEmp/MultiProdに参加し分析を進めた。日本は新規開業率が低く、若い企業の割合が海外と比較して著しく低いという分析結果を得た。この結果は、OECDの国際比較レポート等に反映された。
高齢者の就業率引き上げの可能性に関する推計結果

「国民生活基礎調査」を用いた高齢者の就業率引き上げの可能性の推計を行い、その結果は、首相官邸で開催された「第20回未来投資会議」(2018年10月22日)で紹介された。

サービスの質に関する日米比較調査の結果
本調査結果は、世界銀行・OECDの国際比較プログラム(ICP)の幾つかの会合で報告され、ICPの弱点を克服する可能性を示したものとして多くの研究者の関心を集めた。
そのほかの新聞記事や寄稿による紹介
・新型コロナ感染症拡大下で関心が高まっているテレワークと生産性の関係に関する分析。
・サービスの質の違いを補正した場合の生産性の日米比較。
・日本における無形資産投資停滞。

新聞掲載

・牧野達治・深尾京司「製造業・公的部門の低迷響く」日本経済新聞≪経済教室≫賃金長期停滞の背景㊤、2021年12月6日(月)朝刊。

 2021年12月 6日.

・深尾京司「日本の設備停滞の20年」日本経済新聞<チャートは語る>、2021年12月5日(日)日刊。

 2021年12月 5日.

・森川正之「低い日本の労働生産性㊤米国との格差、複合的要因」
  日本経済新聞≪経済教室≫

 2019年3月 5日.

・川口大司「高齢者雇用の現状と課題㊥ 再雇用延長の是非議論を」
  日本経済新聞≪経済教室≫

 2018年10月 4日.

・小塩隆士「高齢者雇用の現状と課題㊤ 60歳代後半を「支える」側に」
  日本経済新聞≪経済教室≫

 2018年10月 3日.

・森川正之「生産性向上に何が必要か㊥サービス需要平準化カギ」
  日本経済新聞≪経済教室≫

 2017年8月23日.

・宮川努 「生産性向上に何が必要か㊤ 人材・IT投資一体で推進」
  日本経済新聞≪経済教室≫

 2017年8月22日.

・乾友彦 「存在感低下する成長戦略㊦ 労働市場の流動化が先決」
  日本経済新聞≪経済教室≫

 2017年6月26日.

・滝澤美帆「サービス産業の生産性(下)」 日本経済新聞朝刊「経済教室」2017年2月16日

 2017年2月16日.

・深尾京司「サービス産業の生産性(上)」日本経済新聞朝刊「経済教室」2017年2月15日

 2017年2月15日.

・深尾京司「サービス産業の生産性㊤正確把握へ統計改革急げ」
  日本経済新聞≪経済教室≫

 2017年2月15日.

・宮川努 「特区 生産性向上に寄与」
  日本経済新聞≪経済教室≫

 2017年2月 9日.

・宮川努 「企業の無形資産活用肝要」
  日本経済新聞≪経済教室≫

 2016年9月21日.

VoxEU

経済学分野でヨーロッパを代表する研究連携組織CEPRの政策研究成果社会向け発信ページVoxEUにおける紹介コラムにて、森川正之氏の研究成果が紹介されています。

https://voxeu.org/article/japan-s-labour-shortage-beginning-erode-quality-services

(March 31, 2018)

https://voxeu.org/article/who-fears-losing-their-job-ai-and-robots-japanese-survey-data

(July 6, 2017)

https://voxeu.org/article/occupational-licensing-japanese-labour-market

(July 3, 2017)

https://voxeu.org/article/artificial-intelligence-and-employment

(June 7, 2016)

レポート

2018年 1月26日

深尾京司・池内健太・滝澤美帆「質を調整した日米サービス産業の労働生産性水準比較」公益財団法人日本生産性本部、https://activity.jpc-net.jp/detail/01.data/activity001528.html および、生産性レポートVol.6 https://www.jpc-net.jp/research/rd/report/pdf/sd6.pdf が掲載されました。

2017年9月

滝澤美帆・宮川大介「ICT投資の決定要因とその効果:「IT活用実態調査」を用いた実証分析」日本生産性本部『生産性レポート』Vol. 5 https://www.jpc-net.jp/research/rd/report/pdf/sd5.pdf が掲載されました。

2016年12月

「日米産業別労働生産性水準比較」(滝澤美帆)日本生産性本部 生産性レポートVol.2 https://www.jpc-net.jp/research/rd/report/pdf/sd2.pdf が掲載されました。